県連創立50周年記念事業中間報告

50年の概略と現状について

1967年に県内の5団体で「千葉県勤労者山岳連盟」(千葉県連盟)が結成された。
しかし、その活動は順調ではなかった。70年代には、当時の政治的世情を反映し、労働運動や民主的運動に対する企業の介入があった。千葉県においても、労山や労音・歌声などの民主的な活動に不当な干渉や攻撃があり、千葉県連にも大きな影響があった。特に企業内の登山愛好者に対して、退会の強要や参加に対する干渉があった事も報告されている。
その影響から企業を中心とした山岳会は衰退し、地域の登山愛好者が参加した山岳会が結成されて千葉県連の中心となっている。
この様な情勢の中、勤労者を中心にした広範な人々から、民主的な運動を求める声が大きくなった。その中でも、折からの登山ブームに後押しされて、全国的に多くの山岳会やハイキングクラブが活動を開始した。3人寄れば山の会などと言われた時代である。
県内では、千葉県連盟が登山愛好家を結集して意欲的な活動を実施した。
労山の基本理念である、自然保護運動の分野では毎年実施している「クリーンハイク」を継続実施して、地道ではあるが大きな成果を残している。
登山者の排出するゴミへの取り組みは、登山者の自然保護への意識を変え山からゴミを一掃する大きな力になっている。同時に、生産廃棄物の不法投棄や開発による自然破壊の阻止などに大きな成果をあげている。
一方では、講演会や技術講習会に意欲的に取り組んで来た。植村直己氏・今井道子氏・小西政継氏・白旗史郎氏・長谷川恒男氏などを招いての講演会には、労山会員のみならず県内から多くの参加もあった。
また、雪山や沢登り等の技術講習会やリーダー講習会などに、意欲的に取り組んで来た。当時の写真を見ると面影はありますが、役員や会員の皆さんは何よりも若い、その若さで意欲的に活動を展開して来た成果が、現在の19会766名の組織数で確認できる。(2016年11月末現在)
 しかし、千葉県連は50年の歴史の重圧を感じていると同時に組織全体の風通しが悪くなっています。そして重要な事は、加盟会は会員の高齢化が会活動に大きな影響が出ている事です。同時に役員・県連理事の高齢化も深刻な状況です。これらの事は、県連役員の選出や委員会活動に大きな支障が出ています。  
創立50周年を迎えた今、全会員の参加で県連組織の見直しを実施して、若年層が参加出来る組織運営を確立する事で、若い会員を迎えられる組織、次世代に託せる組織に再生する事が急務です。
全会・全会員の参加で、次の50年をめざす組織を構築する事が重要です。
まず、参加者の皆さんのご理解とご協力をおねがいします。

記念事業中間報告

1 記念登山について
① サンライズトレッキング(安彦秀夫 記念山行実行委員長)
 ・バリ島・10月14日~20日 8会・24名の参加で、三山登山
と観光を実施した。
 ・海外の山、参加者の山歴など、初めて顔を合わせる記念行事の難し
い事を実感した。
・東葛山の会の皆さんが、事前に下見山行を実施してくれた。
② みんなで登ろう「房総の山・50選」
  ・全会の参加で実施し、個人・会での完登を達成できた。
  ・山行報告を各会で分担して作成、編集作業を、安彦氏(東葛山の会)伊東氏(かがりび山の会)にお願いし完了。
50周年記念誌・ホームページに掲載作業中。
2 自然保護セミナー
  ・11月14日(土) 千葉市文化センターで実施。
17会から148名が参加、鬼泪山を守る会・小櫃の水を守る会
からの参加もあった。
  ・3部構成の講演は、関連がありとても分かり易かったと好評である。
  ・「労山の自然保護の歩み」(鵜沢 ふわくHC名誉会長)追原ダム建設反対運動から鬼泪山を守る運動の歴史に学び、後世に伝える取り組みとして実施。
3 創立50周年記念交流集会
  ・全会の参加で、創立50周年を喜び、次世代への第一歩を踏み出す記念集会と位置付けて取り組む。
  ・千葉県連創立50周年事業のファイナルとして、実行委員会を結成して取り組んで来た。   
  ・1月14日・15日、清和県民の森で実施。
  ・参加状況16会・132名の参加があった。(1月8日現在)
4 50周年記念誌の発行
  ・50年のあゆみをまとめて、後世に伝えられる記念誌にする。
  ・2016年12月中に発行予定だったが、作業が遅れ2017年3月末の完了に変更予定。
  ・予算面で厳しいがCDで作成し、全会員で50周年を喜ぶためにも全会員に配布する。
・編集作業に会からの参加・協力をお願いします。

 
創立50周年を節目として、千葉県連が会員の期待と要求に応えられる組織として、発展するために各会の参加・協力をお願いします。